引用:『新世紀エヴァンゲリオン』より
©️角川書店 原作:カラー 漫画:貞本義行
こんにちは。
今回の名言はサブスク公開により話題になっている『エヴァンゲリオン新劇場版:破』よりその飄々としたキャラクター性から強い人気を誇る加持リョウジの名言を引用しました。
辛い事を知っている人間の方がそれだけ人に優しくできる。それは弱さとは違うからな。
今回の名言はスイカ畑での碇シンジとのやりとりの中で加持がシンジに伝えたものです。
『エヴァンゲリオン新劇場版』については元々の漫画作品である『新世紀エヴァンゲリオン』のパラレルワールドとして描かれている作品です。
元作品である『新世紀エヴァンゲリオン』においては駐留軍の倉庫に食料を盗みに忍び込んだ弟たちを自分の命と引き換えに結果的に売ってしまうこととなり、その過去から罪を背負い「自分は幸せになってはいけない人間」と決めつけ、常に捉え所のない性格でありながらもどこか虚無的で物事を見透かしたような人物像が印象的なキャラクターです。
しかし元々の作品における加持リョウジとは似て非なる別人物として捉えるにはなかなかに共通点が多く、新劇場版における加治リョウジも飄々として捉え所がない人物像でありながらも物事を多角的に捉えたり、物事の本質を見透かしたような発言も目立ち並々ならぬ苦労を背負ってきたことは容易に想像できます。
引用:エヴァンゲリオン新劇場版:破
そんな彼がエヴァに乗って戦う中で苦しみながらも同じくエヴァンゲリオンパイロットである綾波レイを気にかけるなど優しい少年の浮かない様子を放っておけなかったのか、碇シンジを自身の菜園に連れて行き、草むしりを手伝わせます。
自身の手についた土の匂いを感じながら立ち尽くしているシンジに対して
「もうへたばったのか
給料分は働いてもらうぞ」
と加持。
そんな加持に対して「さっきの缶コーヒーが給料」と少し不満そうな顔を覗かせるシンジ。
そんな彼に続けて加持は話しかけます。
「何かを作ったり何かを育てるのはいいぞ。色んなことが見えてくるし、わかってくる。楽しいこととかな。」と続けます。
そんな彼に対し
「つらいこともでしょ」
とどこか反抗的な言葉を返す碇シンジに
「辛いことは嫌いかい」
そんなシンジに加持は問いかけます。
「好きではないです」
ま普通の中学生ならそう返事が来るでしょうという内容に加持はこう続けます。
「辛い事を知っている人間の方がそれだけ人に優しくできる。それは弱さとは違うからな」
そうやってシンジの強さを認めた上で、反抗的な彼に対してもいつもの流暢な口調を濁さず、彼を肯定するところはさすがとも言うべき大人の対応です。
酸いも甘いも(彼の場合は結果的にほとんどが酸いかもしれませんが)経験した彼だからこそシンジの性格の本質を見抜き、彼が彼らしく進み、葛木らを含む周囲の人間を守れるような的確な助言であったとも取れます。
むしろそうやって加持や周りの人間に認めてもらう事で彼は彼らしく進めるようになりますし、そんな強さを失って欲しくないからこそ彼が自分自身を見失わずに済むようにこの言葉とミサトのことを彼に託したのかもしれません。
この事を踏まえるとシンジは給料の缶コーヒー1本どころでなくお金では買えない価値のものを後々手に入れることができたのかもしれません。
今回の名言から学ぶべき事
誰かに優しくできると言うことはそれ自体が強さであり、むしろ自分自身が強くないと誰かをいたわるコトってなかなかできないですよね。
苦労はやはりしたくはないですが、その苦労があっての強さもあるのであれば苦労も前向きに捉えるコトができるようになるかもしれません?
この名言にちなめば苦労も前向きに楽しめるような気がしてきますね☺️
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