十二鬼月創設時より最強の座「上弦の壱」に居座り続け、鬼殺隊最強の「悲鳴嶼行冥」、柱でも上位の実力者である「不死川実弥」に加え、柱であり痣を発現させた「時透無一郎」、そして「不死川玄弥」の四人がかりで「時透」と「玄弥」2名の犠牲の下、ようやく撃破できた「黒死牟」。
自身と同等の実力を持つ氷人形を複数生み出すことで最強の血鬼術「霧氷・睡蓮菩薩(むひょう・すいれんぼさつ)」こそ出せないものの自身と同じ上弦レベルの分身を複数量産できる「童磨」。
さらに呼吸を使用する黒死牟に対し、呼吸封じでもある霧氷を空気中に散布させることで肺胞を凍結させることができるため、黒死牟にとって童磨は相性の悪い相手でもあります。
今回は最強クラスの上弦ツートップが戦った場合、勝つのはどっちなのか考察していきたいと思います。
上弦の壱“黒死牟(こくしぼう)“
過去の鬼殺隊の中でも創設時以来の粒が揃う鬼殺隊の柱である「時透無一郎」。
そしてその鬼殺隊“柱”の中でもトップクラスの実力者である不死川実弥。
そして300年ぶりの逸材とされ“柱最強“とされる悲鳴嶼行冥に不死川実弥の弟である不死川玄弥の四人がかりで時透と玄弥の命を犠牲にしてようやく倒すことができた上弦の壱“黒死牟”。
十二鬼月創設時から四百年もの間最強の座に居座り続け、上弦の伍である“玉壺”とも対峙し単体で撃破している時透ですら
「他の上弦とは比べものにならない」
と評するなど上弦の鬼の中でも別格の存在です。
戦闘能力
鬼の使用する異能である“血鬼術”に加え、元々鬼殺隊の中でもトップクラスの隊士であったことから身体能力を大きく向上させる“全集中の呼吸”を体得しており、さらには“痣者“でもある。
さらには猗窩座の言う“至高の領域”である透き通る世界すらも体得しており、差し詰め悲鳴嶼行冥クラスの柱が鬼になり、鬼化による身体能力の向上と血鬼術を手に入れた場合に至る程のいわば最強の剣士と鬼化の掛け合わせとでも呼ぶべき存在です。
それゆえに“妓夫太郎&堕姫”の抜けた穴に上弦入りした“獪岳(かいがく)”も“全集中の呼吸“を有し鬼になっていることからも似たようなものであるが、鬼殺隊時の実力と鬼になってからの年月の違いからまるで似て非なるものです。
前述したように鬼殺隊でも柱以上の実力を誇りながら鬼化した経緯を持つため抜群の身体能力を誇ります。
加えて全集中の呼吸で代謝を高めつつ、鬼の回復力を持つため再生能力もトップクラスに高い。
さらに月の呼吸の型も“拾陸ノ型(じゅうろくのかた)“まで存在しており、作中では柱含め技数は最多です。
技が多彩であるが故にどんな局面でも打破できる技が豊富であるほか、手の内が多い以上相手も簡単には近づくことができません。
対峙した行冥もあまりの技の多さに驚く場面があります。
さらにその剣筋には不規則な弧を描く月の刃が付加されており、不規則であるが故に実弥のように経験則に基づいた判断でしか回避不可能であり、ずば抜けたセンスを持ちつつも戦闘経験の浅い時透がこの月の刃の犠牲になってしまいます。
さらにはノーモーションで斬撃を繰り出すことも可能であり身体中から刃を咲かせた形態では刃の数だけノーモーションで斬撃を放つことが可能です。
上弦の弍“童磨(どうま)”
猗窩座よりも後に鬼になった新参にも関わらず猗窩座よりも一つ上の位である上弦の弍に座位する童磨。
初登場は妓夫太郎と堕姫の人間時代の回想シーンに上弦の“陸(ろく)“として登場し、惨めに死ぬ定めにあった両者に血を分け与え鬼にして救済しています。
人間だった時代に瞳の奥に虹のような輝きを秘めていたことから両親に神の声が聞こえるであろう子として勝手に祭り上げられ“万世極楽教(ばんせいごくらくきょう)”の看板として利用される。
そんな両親のことも本人は哀れとしか思っておらず、家庭環境から人並みに感情が育つことに恵まれていなかったことから人としての感情を育まずに育ってしまう。
鬼となってからも人の感情というのは本人からすると理解しがたいものであり、憧れを抱いていた。(本人は持ち合わせた知性から自らが感情があるかのように振る舞うがカナヲに看破されている。)
鬼となってからも“万世極楽教(ばんせいごくらくきょう)”の教祖は続けており、自らが人間を食すことによりその人間を死の恐怖から救ってあげる(救済)という歪んだ考えを持っています。
自身の死と他者の死に執着がなく、それよりも自分の興味が優先されるため“胡蝶しのぶ“の毒をわざと受け上位の鬼である自分にどこまで効くのかを試すと言うような奇行に走る様子が作中で描かれている。
戦闘能力
鋭い切れ味を持つ黄金の扇を両手に持って戦う。
その血鬼術は自らの血液を凍らせることで微細な氷の霧を発生させるものとなっており、吸い込むと肺胞は凍りついて壊死する。
鬼殺隊の隊士の要とも言える呼吸を封じることが可能なため鬼殺隊にとっては相性最悪の強敵とも言える。(鬼殺隊同様呼吸を使う黒死牟にとっても同じ。)
さらに童磨の能力で最も恐ろしいのが自身と同等レベルの術が使用可能な童磨の腰の丈ほどの氷分身を複数体生み出せると言うことです。
この時点で相手は最終奥義である“霧氷・睡蓮菩薩(むひょう・すいれんぼさつ)”こそ使わないと思われるものの上弦の弍レベルを複数(作中では最大6体)相手取ることになります。
大体この類の分身は本体の力が一部削がれるなどのデメリットがつきものですが、童磨のこの分身にはそういったデメリットがまるでありません。(半天狗の分身は分身するごとに力が半減される。)
“半天狗“が自身を含めて5体の分身でエネルギー切れを起こしかけていたにも関わらず童磨は6体生み出してなおも自分が他の柱を相手取るかのような発言から半天狗のものとは比較にならない程のコストパフォーマンスを誇ると言えそうです。
しかも分身の得た情報は常に本体と共有されるため半天狗のように別個体として意識がある相手に使用した陽動も通用しない鬼畜仕様となっています。
ここまででも相当強力な童磨ですが、更に童磨には奥の手である“霧氷・睡蓮菩薩(むひょう・すいれんぼさつ)”があります。
作中ではしのぶの毒で弱体化していましたが、それがなければどれほどの威力を誇っていたのか想像にも及びません。
たらればですが、作中ではともすると刀鍛冶の里に“玉壺“と“半天狗“に“童磨“が同行するかもしれない流れになっていましたが、そうなっていた場合鬼殺隊側は上弦の“伍“と“肆”に加え“弍”も相手取ることになり間違いなく全滅していたであろうことは言うまでもありません。(つまり鬼殺隊は猗窩座に救われた形となっています。)
黒死牟(こくしぼう)と“童磨(どうま)”戦ったらどちらが強いのか?
呼吸を使う以上童磨の霧氷と相性が悪く、さらに近・中距離の戦闘を得意とする黒死牟にとっては童磨はとても相性が悪い相手と言えます。
しかし“童磨(どうま)“では“黒死牟(こくしぼう)”に勝つことはおそらく難しいでしょう。
理由は二つあり
- 黒死牟と童磨の鬼歴の違い
- 童磨が入れ替わりの血戦を黒死牟に挑まない理由
と言うところです。
以上について記述していきます。
1.黒死牟と童磨の鬼歴の違い
少なくとも黒死牟が十二鬼月結成当初に無惨の側近(上弦の壱)として在籍していたのに対し、童磨が初登場時(113年以上前)に無惨に与えられていた数字は“上弦の陸”。
また童磨本人が
いやぁ
しかしだよ黒死牟殿
申し込んだ所で猗窩座殿では我らに勝てまいが
加えて俺に至っては
猗窩座殿より後で鬼となり早く出世したのだから
彼も内心穏やかではあるまい!
と話すように古参である黒死牟や猗窩座よりは鬼の暦が浅いことがわかっています。
鬼は長い年月で人間を食いながら力を蓄えて強くなってくものである以上鬼としての暦=強さに直結します。(猗窩座は栄養が豊富な女性を食べてこなかったことが作中でわかっており、童磨は積極的に女性を食べていた。)
圧倒的に鬼としての暦が長く多くの人を食した黒死牟は童磨よりも強いであろうことが予想されます。
2.童磨が入れ替わりの血戦で黒死牟に挑まない理由
公式ファンブック弍では黒死牟が三度血戦を申し込まれ返り討ちにしたことがわかっています。(作中で判明しているのは猗窩座が黒死牟に挑み敗北したと言うこと。)
通例では敗北した鬼は勝った鬼に吸収されると言うことですが、猗窩座は黒死牟と無惨に気に入られていることから吸収を回避しています。
この黒死牟が挑まれた三度の血戦は童磨も含まれている可能性もなくはないのですが、童磨が破れていた場合無惨や他の鬼にも煙たがられている童磨が吸収されない理由が見当たりません。
血戦を挑み勝ち上がってきていて、頭の切れる童磨が血戦を挑まない以上そこに勝てる要素がないからなのかもしれません。