大人気作品「鬼滅の刃」に登場する鬼殺隊。彼らは常人を遥かに超越した肉体の強さを持つ「鬼」を狩る戦闘集団です。その中でも絶大な戦闘力を持つ「柱」。
今回は柱の中でも特に人気の高い煉獄杏寿郎と宇髄天元の二人が戦った場合、どちらが強いかを考察します。
煉獄杏寿郎とは
「無限列車」行方不明事件解決のために送り込まれた鬼殺隊員。常に見開かれた大きな目と、金髪に赤いメッシュが入った特徴的な容貌で、「炎の呼吸」を使いこなす「炎柱」。
列車と同化した鬼の体内において、200名を越える乗客を誰一人傷つけさせずに守り抜きました。
戦闘では、鍛え抜かれた鬼殺隊員でも目で追えないほどの速度で動き回り、剣を振るいます。一瞬にも満たない速度で撃ち込まれる攻撃を同時に何発も迎撃し、作中最強クラスの鬼が反応すらできない内に間合いに入って切り込むなど、物語序盤ながら、その戦闘力の高さを存分に見せつけました。
上弦の参「猗窩座」との戦力差
鬼の中でも最強クラス「上弦の参」に位置する猗窩座。体術を駆使して戦うのですが、鬼になる以前でも素手で人間を引き裂き、殴り殺すほどの身体能力と技を持っていました。
煉獄と猗窩座の戦闘は、遠間から衝撃波を放って攻める猗窩座に対し、懐に入って斬撃で攻め込む煉獄という図式で始まりました。一進一退の攻防のあと奥義を出し合う展開に。そして、猗窩座の拳が煉獄の腹部を深々と貫く形で決着かと思われました。
が、腹部を貫通されながらも猗窩座の首筋に刀を食いこませ、斬首寸前にまで追い込んだのです。
敗れはしたものの、深手を追った状態で「一部の隙も無い」と言わしめる煉獄の剣技には、猗窩座も素直に感服し、強者と認める発言をしていました。
宇髄天元とは
遊郭潜入任務のために炭治郎らとともに行動した「音柱」。鍛え上げられた筋骨隆々の肉体と、幾何学模様のような化粧が特徴の鬼殺隊員。忍者の末裔でもあり、爆発を伴う専用武器を使いこなす「音柱」。
戦闘では鎖で繋がった大振りな二本の包丁のような剣を操ります。爆発を伴う広範囲攻撃が得意で、火薬などを駆使して戦います。さらに、戦っている相手の動きや律動を読み、音に変換する戦闘計算式「譜面」を使うことで効果的に鬼を追い詰めます。
上限の陸「妓夫太郎」との戦力差
毒を伴った広範囲の攻撃を得意とする妓夫太郎の攻撃に苦戦する展開が多く描かれました。堕姫との連携攻撃こそ凌ぎ切りましたが、妓夫太郎と一対一の戦いでも、守勢に回ることが多く、首を斬れる間合いに、なかなか入ることができませんでした。
血鬼術を駆使した攻撃では、炭治郎の協力がなければ致命傷を受けていた場面もあります。また、炭治郎ら未熟な隊員や町人を守りながらの戦闘だったこともあり、妓夫太郎との戦闘で片腕を失ってしまいます。
毒に犯され、死ぬ寸前まで追い込まれたものの、炭治郎との連携によって、最後には妓夫太郎を倒すことに成功します。
煉獄と天元の戦力差
二人が直接戦った描写がないため、上弦からの評価、戦闘の描写から戦力の比較を行います。
まずは戦闘描写から二人の戦力を見てみましょう。
「煉獄の戦力」
・突然現れた猗窩座に動揺することなく、不意打ちの一撃にカウンターを返す。
・破壊殺・空式の連打を全て迎撃する。
・猗窩座が反応できない速度で至近距離まで近づき接近戦に持ち込む。
・破壊殺・乱式と相打ちで左目、肋骨と内蔵を負傷。
・破壊殺。滅式と玖ノ型・煉獄の相打ちで猗窩座の頭部を切り裂くものの、自身も腹部を貫通する一撃を受ける。
・腹部を貫通されながらも猗窩座の首に刀を撃ち込み、首を半分まで切り裂く。
・突き放そうと放たれた猗窩座の拳を左手で掴み、猗窩座の腕力でも動けなくする。
「天元の戦力」
・妓夫太郎が殺す気で放った攻撃を止める。
・血鬼術で放たれた、防ぎきれない無数の斬撃を、床を爆破して回避。
・堕姫と妓夫太郎の挟撃に、体術と火薬を駆使して防ぎきる。
・刀の刃の先をつまんで斬撃を繰り出す怪力。
・町人や炭治郎を庇いながら妓夫太郎と斬り合いをする。
・毒で体が痺れた妓夫太郎の両足を切断する。
・円斬旋回・飛び血鎌を肆ノ型・響斬無間で相殺する。
・二度目の円斬旋回は防ぎきれず、炭治郎を庇うために妓夫太郎を抱えてその場を退避。
その行動によって、左腕を失う。
・「譜面」を完成させたことにより、三度目の円斬旋回を片腕で防ぎきり妓夫太郎を驚愕させる。
戦闘描写では、天元と妓夫太郎の戦いの方が派手に見えます。それは火薬や爆発する刀を使う天元と、血鬼術で広範囲を攻撃する妓夫太郎の戦い方のためです。また、戦いの舞台が街中であるため、家屋や町人など、巻き込まれるものが多いせいでもあります。
実際、劇中でも脱線した無限列車の衝撃を煉獄が技を放って緩和したという証言があり、その気になれば煉獄も広範囲を巻き込む技を繰り出せることがわかります。
戦闘の技術に目を向けてみると、煉獄、天元ともに相手の攻撃を防ぐ技術に長けているのがわかります。煉獄は「一瞬にも満たない速度」で撃ち込まれる何発もの衝撃波を「肆ノ型・盛炎のうねり」で全て防ぎきりましたし、天元も円斬旋回のような広範囲攻撃を何度も防いでいます。
攻撃の技術を見ると、何度も猗窩座に深い傷(人間なら致命傷)を負わせた煉獄に対し、天元は間合いに入れず攻撃が妓夫太郎に防がれてしまっているのが目立ちます。
続いて上弦の鬼から見た二人の印象です。
「煉獄の評価」
・構えただけで「至高の領域」に近いと評価される。
・離れた位置から猗窩座の間合いに一瞬で入り「素晴らしい反応速度」、斬りつけた斬撃は「素晴らしい剣技」と評価される。
・重傷を追った状態でも「素晴らしい闘気、気迫、精神力、一部の隙も無い構え」と感服される。
・腹部を貫通された状態でも猗窩座のパンチを正面から掴み取り「信じられない力だ!」と驚愕される。
「天元の評価」
・殺す気で放った一撃を防ぎ「やるなぁ」と褒められる。
・容姿、体格などが優れているところを褒められる。
・今まで殺した柱とは「違う」、「選ばれた才能」と評価される。
・炭治郎達との「連携がとれていない」と急造チームの欠点を指摘される。
その後、短時間で連携が取れ始めたところを評価される。
・伍ノ型「鳴弦奏々」を「騒がしい技で押しても意味がない」と一蹴される。
猗窩座と妓夫太郎では性格が違いますが、煉獄はどの動きをとっても猗窩座に賞賛される印象を与えており、天元も基本的には妓夫太郎に驚かれています。
しかし、いざ戦闘の評価となると、天元は妓夫太郎から下に見られている印象を受けます。
・煉獄杏寿郎と宇髄天元が戦ったらどっちが強い?
ここまでの情報を元に二人が「もし戦ったら?」考察してみます。
天元と妓夫太郎との戦いでは、鬼血術を上手く防いでいる半面、今一歩のところで首を斬る間合いに入れなかったり、首を狙った一撃を防がれたりしていました。このことから、天元の技は対個人の戦いというよりも、状況や武具を使って、多数を相手に戦うような剣技を得意としているようです。
反対に、煉獄は猗窩座との戦いにおいて、不意打ちにカウンターを合わせ、瞬時に間合いに入り、何度も斬撃を命中させ、必死の猗窩座を驚愕させるほどの腕力も発揮しました。煉獄は対個人の戦いに秀でた技を得意としているように見えます。
二人が戦ったらと考えると、あらゆる挙動において煉獄が上回っていると見えます。
また、煉獄の訃報を受けた天元は「上弦の鬼には煉獄でさえ負けるのか」と呟いたり、妓夫太郎の誉め言葉に対しても「俺は煉獄のようにはできねぇ」と考えていたこと、そして戦い方の相性的にも煉獄の方が強いのではないかと考察します。