2019年公開の『天気の子』に続き、2022年11月11日に公開された新海誠監督の最新作である『すずめの戸締まり』。
今回は新海誠監督の最新作である『すずめの戸締まり』と過去作品である『君の名は。』に繋がりはあるのか考察していきたいと思います。
※以下ネタバレを含む内容もありますのでまだ映画を観ていない方は注意して読み進めてください。
新海誠監督最新作『すずめの戸締まり』
過疎化や災害により増え続ける日本の廃墟を舞台に震災で母親を亡くした“すずめ“と日本各地で開き続ける厄災が出てくるとされる『後ろ戸』を閉じていくという旅の途中で椅子にされてしまった青年の“草太“。
そんな二人の成長と『後ろ戸』を閉じるための旅を描く物語は『災害』というネガティブな内容を含みつつも物語の終わりにはどことなく気分が前向きになれるような作品に仕上がっています。
震災をダイレクトに描いた作品のためシリアスな場面が多く映画を観た方の中には怖いと感じた方も多いはずです。
新海誠監督はあえて震災をテーマとしたこの作品に「行って」「帰ってくる」こと。つまり日常の確かさを確認することも今作の映画の役割でもあり、「行ってきます」と「ただいま」といえる日常のありがたさを改めて感じさせてくれる映画でもある。
実際に大きな震災が日本に残した爪痕は多くある。それに伴い過疎化して忘れ去られた土地やかつては栄えていた場所があり、その場所にある“思い“が“後ろ戸“から災いとして出てくる。
栄えていく一方で忘れ去られていく土地の想いを鎮めて悼む(いたむ)ことの大切さを伝えてくれる物語でもあります。
『すずめの戸締まり』と『君の名は。』に繋がりはあるのか?
『すずめの戸締まり』の前作にあたる『天気の子』では『君の名は。』のキャラクター(瀧、三葉、四葉、てっしー、さよちん)が登場し、クロスオーバーするなど見どころの一つとなりました。
新海誠監督も最新作『すずめの戸締まり』への過去作品キャラクターの登場や関連性についてインタビューで以下のように答えています。
「3作品で直接的つながりがあるかということに対しては、アベンジャーズ的なことを期待していらっしゃる方もいらっしゃると思うんですが、そんな直接はつながってないです。
過去のキャラクターが出てくるかどうかは、ちょっとわからないという…伏せさせていただきたいのですが、別に世界線は繋がっていない新しい物語です。」
では今作の『すずめの戸締まり』には過去作品に登場したキャラクターは登場するのでしょうか。
残念ながら最新作の『すずめの戸締まり』では過去作品のキャラクターの登場はなさそうです。
ただ『君の名は。』のファンに向けてのサービス要素はあります。というか新海誠監督の遊び心であると囁かれているシーンがあります。
ファンサービス:芹澤の腕に組紐
『君の名は。』で瀧の声優を勤めた神木龍之介の演じる芹澤の腕に組紐があることを指摘するファンの声もあります。
真偽の程は定かではありませんが本当であれば『君の名は。』ファンに向けてのメッセージ性も感じます。
ファンサービス:作中の挿入歌『糸守高校』
エンドロールで挿入歌『糸森高校』を目にしたときに
「えっ、いつ流れてたの」
と思ったファンの方も多いはずです。
実は映画内で流れるニュースのBGMに『糸守高校』が使われていたようです。
同様のシーンで“天気の子“の『K&A初訪問』も挿入歌として使用されていました。
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